陶磁郎 45号[2006年1月16日発売]
特集◆やきものの値段 やきものや絵画の価格は、再生産できないもののため、不思議な性質をもっている。普通の感覚からいえば、壺一個で航空機が一機買えてしまうなど、魑魅魍魎(ちみもうりょう)の跋扈(ばっこ)する世界に見えることだろう。「やきものの値段」とは、一体何なのか。[左の3点の作品は、マスプロ美術館蔵]

このやきものと、これが同じ価格!



青花騎馬人物図壺
中国・元時代。
2005年7月12日、〈クリスティーズ〉ロンドンオークションで落札。中国美術のみならず、あらゆる東洋美術のなかで史上最高の落札額を記録した。
約31億円

チャレンジャー(Challenger)604
ボンバルディア社。
著名な購入者に、 ビル・ゲイツ、スティーブン・スピルバーグなどがいる、世界に広く知られたジェット機。

対談◎中島誠之助の人めぐり・モノめぐり[第34回]――値段の不思議と魔力
ゲスト=福田和也

福田――確かにマーケットはもちろんあるにしても、この世界は骨董商の指導的な立場の方が、値段をつくってきた歴史はありますね。
中島――商品の値段は、需要と供給の関係で高くなったり安くなったりだけど、骨董品は需要と供給の関係がないね。古美術品は、生産が効かないから供給できない。生産のない古美術の世界で需要が増大すると、一瞬異常に価格が高騰する。それが、現在の中国陶磁だ。ただし、いままで古美術を知らないできた層が需要を求めるので、素人にわかりやすいものが値が上がっただけのこと。これは真の値上がりではないから、すぐに落ちていきますよ。普段は、どんな名品でも、そんなに需要はないもんです。

コレクション「経営」術―――端山 孝



鼠志野あし文額皿、桃山時代。


鼠志野草文額皿、桃山時代。

「額皿は型物で多数つくられたが、右の皿の刃物による掻き落としは、他に類例ない尖鋭な削り方で実に素晴らしいもの。左の額皿(鼠志野あし文額皿)の価格は乗用車1台くらいですが、この名品皿の購入価格は、5500万円」

値段が決まる、オークションの仕組み

一番高い値段をつけた人が買い手になるという、オークション。しかし、その単純な売買の仕組みは、あまり知られていない。

近代「馬鹿買い」番付―――青柳恵介



広田不孤斎――信用という「値段」をつくった骨董商―――森 孝一

陶磁郎 44号 紙面1 陶磁郎 44号 紙面2 陶磁郎 44号 紙面3 陶磁郎 44号 紙面4 陶磁郎 44号 紙面5
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