つくる陶磁郎 36号[2006年8月26日発売]


 つくった器が重い、という問題は、湯のみに限らずよく聞かれる。
 土が厚くなりがちなのは、腰の部分。内側の形に合わせて外を削ることで、腰に土が溜まるのを避けることができる。また、土の量が同じでも、重心が上にあると、もったときに軽く感じる。断面で見たとき、厚みが均一に整っているのが理想といえるだろう。

外からは、まっすぐ立ち上がっているように見えるが……。






 呉須などを、細かい粒子にして勢いよく飛ばす、「吹墨(ふきずみ)」と呼ばれる技法。同じ吹墨でも、パッと散っただけの散点文は爽やな印象を与えるし、濃淡をつけながら幾重にも重ねていくと、重厚な効果が生まれてくる。
 タワシや、湯船のごみ取りなど、身近な道具を使って、吹墨の技法を展開する。

吹墨幾何学文八寸皿。


用意するもの
タワシ。

呉須をタワシにつけて、手の平から指先に向かって勢いよくこすりつけ、皿に向かって飛ばす。粒子を細かくするときは、霧吹き用の網にタワシをこすりつける。


 コンプレッサーの力を借りれば、より手早く、吹きつける技法を利用した作品づくりが展開できる。ホームセンターなどにあるペンキ塗装に使われるものなど、まずは手に入りやすい道具を使って、この技法を試していただきたい。釉や化粧掛けにコンプレッサーを使う、さまざまな方法を見る。

窖窯風の香炉。
用意するもの
コンプレッサー。1万円程度のもので大丈夫。
器胎の上辺のくぼみに、釉が溜まるように掛ける。上から狙ってコンプレッサーを吹く。穴を開けたことで土の強度が弱くなっているため、通常であれば生掛けはあり得ないこの香炉も、コンプレッサーを使えば、形を崩すことなく釉掛けできる。



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